皆さん、あけましておめでとうございます。
元日のナポリは、雲は出ていたものの穏やかなお天気でした。 近場を散策にでも、ということになり、ナポリ近郊のBaia(バイア)という所に行ってきました。 行ってみたかった理由は最近読み終わった「テルマエ・ロマエ」の中に出てきたから、というミーハーなもの。。徳川家康が誰か知らなくても(!)フランス革命にはめちゃくちゃ詳しい女の子が多かったベルばら世代ですから! テルマエ・ロマエの中ではラテン語のバイアエという地名になっています。 ここには古代ローマのテルメ(温泉保養所)の遺跡が残っていて、当時の貴族たちが建てた豪奢な別荘や様々なタイプの温泉の跡を見ることができます。 元日は休みだろうと思っていたら開いていて、5人程の見学者のために丁寧に説明もしてくれました。 廃墟に寂しく立つアポロン像 たくさんの短い柱で床を持ち上げ、床下に熱い空気を流して温めたカルダリウムという部屋。 岩盤浴みたいな感じだったのでしょうか。 マーキュリー浴場。紀元前1世紀頃のもの。 ローマのパンテオンに似ていますが、こちらの方が先に作られました。2000年以上持ちこたえているワケです。 雨が降ると天井の穴から水が入ってくることを考えると神殿よりお風呂に最適! 斜面に沿って段々畑方式に作られた巨大な複合施設。上から順にお湯が滝になって落ちてくるしくみ。 一番上は居住部分で、中段でお芝居や演奏をして、下段でお湯に浸かりながらそういうのを見たらしい。なんか極楽・・・。 そして振り返ればこんな景色があったのでしょう。。遠くにベスビオ山も見えます。 ところどころにわずかに残るフレスコ画 モザイクの床 これはヴィーナスの神殿と呼ばれる建物。道路が通った為、遺跡群と分断されています。 Baiaの温泉保養地はハドリアヌス帝の頃が最盛期で、彼が最期を迎えたのもここでした。 その後、4世紀ごろからこの地は地盤沈下によって徐々に海に沈んでいき、山の麓や海沿いのお屋敷から徐々に打ち捨てられていったそうです。 海に沈んだ部分はもっといい状態で残っていて、グラスボートやダイビングで見学できるそうです。 古代ローマの市民にとって、入浴は重要な生活の一部だったそうで、ここのような豪華な施設ばかりでなく、市街地には庶民の為の公衆浴場がいくつもありました。 テルマエの作者のヤマザキマリさんもおっしゃっているように、私もこの素晴らしいお風呂文化が消えてしまったことが残念でたまりません。 小さい頃から自分ちにお風呂があっても銭湯に通い、帰国すれば日帰り温泉に日参する私。 ナポリ暮らしも長くなり、何とかこちらの物でやりくりするのにも慣れてきましたが、お風呂は別。これじゃ全然リラックスできないんだよ!!と、浅くて長細いバスタブにハマりながらいつも思います。 この文化が続いていれば、イタリアにいても広いお風呂でのんびり初湯に浸かれるのに・・としみじみ思う2014年の年明けでした。 今年もどうぞよろしくお願いいたします。 ♨Yumi www.zenzeronline.it にほんブログ村
by zenzeronline
| 2014-01-05 20:27
| ナポリから
|
カテゴリ
全体ごあいさつ メッセージ おススメの旅行先 ナポリから ゼンゼロのお客さまから 未分類 以前の記事
2016年 05月2016年 04月 2016年 02月 2016年 01月 2015年 12月 2015年 11月 2015年 10月 2015年 09月 2015年 08月 2015年 07月 2015年 06月 2015年 05月 2015年 04月 2015年 03月 2015年 02月 2015年 01月 2014年 12月 2014年 11月 2014年 10月 2014年 09月 2014年 08月 2014年 07月 2014年 06月 2014年 05月 2014年 04月 2014年 03月 2014年 02月 2014年 01月 2013年 12月 2013年 11月 2013年 10月 2013年 09月 2013年 08月 2013年 07月 2013年 06月 2013年 05月 2013年 04月 2013年 02月 2012年 12月 2012年 02月 2012年 01月 2011年 12月 2011年 11月 2011年 09月 2011年 08月 2011年 06月 2011年 03月 2011年 02月 フォロー中のブログ
in the middl...最新のトラックバック
ライフログ
検索
その他のジャンル
外部リンク
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
| |||||||
ファン申請 |
||