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復活祭のパスティエラ
みなさんこんにちは。
最近いいお天気が続いているナポリです。こちらでは4月4日に少しでも雨が降ると、その後40日間は雨が続く、という諺があってこれがけっこう当たるので、明日もぜひとも晴れてもらいたいものです。
そしてその翌日の日曜日は復活祭。カトリックの国ではクリスマスと同じくらい重要な日です。
キリストの復活を祝う日とされていますが、キリスト教が広がる前から長い冬が明けて春が来て、新しい命が誕生するのを祝う日とされてきたようで、その象徴として卵とか、多産のシンボルのウサギの置物を飾ったりします。
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卵を殻ごと入れて焼くトルタノという具入りパン
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夫はどんな風の吹き回しか、こんな大きなチョコを買って来ました。・・何か後ろ暗いことでもあるのか。
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さて、復活祭によく食べるパスティエラというナポリ名物のお菓子があります。
リコッタチーズやグラーノという煮た麦を入れて作るタルトで、もちろん店でも買えますが、ナポリの主婦の多くは復活祭が近くなると巨大なものをいくつも作って近所に配ったりするんです。
人によってレシピもさまざまで、どの主婦も自分のが一番、と言ってはばからないのもナポリらしいところ。
わたし的にはお菓子というより香水みたいな匂いが苦手でイマイチなのですが、私もこの4月でこちらに来て10年。記念に何か、ということで料理上手な姪に教わりながらこのパスティエラを作ってみました。

レシピはこんな感じ。32cmと26cmのタルト型2個分で、日本のご家族ではあり得ない分量ですけど。

●タルト生地

小麦粉  500g
砂糖  200g
刻んだバター 200g
ベーキングパウダー 5g
卵 3個
レモンの皮のすりおろし 1個分
バニラエッセンス 少々

●フィリング

グラーノ  580g
牛乳 580ml
砂糖 580g
リコッタ   580g
レモンの皮 2個分
卵 10個
バター 50g
バニラエッセンス、ミッレフィオーリのエッセンス、シナモン少々


① タルト生地の全部をボールに入れて混ぜ、ある程度まとまったら平たいところでざっとこねてボール状にしてラップで包んで冷蔵庫で寝かせる。
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② グラーノ、牛乳、バター、砂糖大さじ3とバニラエッセンス、薄くそいだレモンの皮一個分を鍋に入れて火にかけ、全体がなじんでぼってりしたクリーム状になるまでかき混ぜながら煮た後、充分冷ます。
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③ リコッタは砂糖200g位を入れてなじませておく。

④ 卵黄10個分に砂糖100g位を入れてざっと泡立て、そこに③を加え、レモンのすりおろし一個分、ミッレフィオーリ、シナモン少々、を加える。
(普通はこの時にレモンピールやオレンジピールの砂糖漬けなども加えます)

⑤ 卵白10個分に残りの砂糖を入れて完全に泡立て、④に加えてさっくり混ぜる。
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⑥ タルト生地を型に敷いて、⑤を流し込み、上にもリボン状に切って飾る。

⑥ 170度で最初は上下、上に濃いめの焼き色が付いたら後半は下だけの熱で焼く。焼き時間は32cmの型で1時間半~2時間くらい。一度全体がぶわっと膨らんだ後、しぼんできた頃が焼き上がり。
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2~3日経った頃が味がなじんで美味しいので、復活祭に食べるためには木曜とか金曜に焼きます。
特に難しくはないけれど、時間がかかるので①~③と④~⑥を2日に分けて作る人も多いみたいです。

あんまり好きじゃないものって目指す味みたいなのがないから難しいのですが、香料をかなり控えめにしたらかなり美味しくて、私も自分のレシピが一番だと豪語するナポリ主婦の一員になりそうです。
とりあえず復活祭の日に夫の実家で親戚一同にお披露目♪
10年目にして初めて作ったパスティエラ。みんなの評価はどうかな?
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Yumi


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by zenzeronline | 2015-04-03 22:15 | ナポリから
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