みなさんこんにちは!すっかりご無沙汰してしまいました。。
今日、11月1日は万聖節。全ての聖人を祝う日です。 昨日のハロウィンは、ウチにも可愛いオバケがたくさん来て、お菓子をもらっていきました。 寒くなってくると甘いものの消費が多くなる我が家。こんなプチケーキを主人がよく買って来ます。 日本のケーキと比べると甘ったるくて、この緑色のカッサティーナ(リコッタチーズで作るシチリアのお菓子カッサータの小型版)なんかは外側が砂糖コーティングされていて歯が溶けそう! さて、ナポリ銘菓といえばババとスフォリアテッラ。 左のはババと言って、ラム酒フレーバーのシロップにつけたキノコ型のブリオッシュです。 日本のサバランのようなので、そんな風に説明しますが、若い方には??という顔をされるんです。最近はサバランってあんまり売ってないみたい。美味しいのに。私は小さい頃からお客様がケーキを持って来てくれると、必ずサバランを選んだものでした。 実はババはナポリ発祥のお菓子ではなく、18世紀初頭、フランスのロレーヌ地方に追われた元ポーランド王が、虫歯が痛いのでケーキを柔らかくして食べやすくするために考案されたものだとか。 私が一番おいしいと思ってるのは旧市街にあるこのお店。大きい方は直系10cmくらいありますが、ふわっふわで軽いのでペロッと食べてしまいます。 ナポリ人が集まると、たいてい誰かが持って来る大きいババ。こんな大きさになるとけっこう高いので、自分で作れたら!?と思って色んなレシピで何回かチャレンジしましたが、どうもイマイチっていうか全然ダメで、今はおとなしく買ってます。 そして、右のがスフォリアテッラ。貝殻型のパイ生地の中にリコッタチーズ、セモリナ粉、砂糖、卵にオレンジピールなどを加えて作ったクリームを入れて焼いたものです。 サクサク、というよりバリバリした食感はバターではなく、ラードを使っているからとか。 小腹がすくと歩きながらも食べるし、朝食代わりにも食べます。 このスフォリアテッラも、実はナポリではなく、アマルフィを見下ろす山の上にあるサンタ・ローサ修道院が発祥で、18世紀初め、厨房で働くある修道女が、牛乳に浸してあったセモリナ粉を捨てないために、自家菜園で採れた果物や、レモンのリキュール、ワインなどを加えて作ったのが始まりとのこと。このお菓子はサンタ・ローサと呼ばれて地元で人気になり、それが19世紀になってナポリのパティシエによって、ナポリに持ち込まれ、リコッタチーズなどを加えた現在のものになったようです。 薄いパイ、という意味のスフォリアテッラと名付けられたこのお菓子は、丸いおまんじゅう型のと共に、ナポリ人にも愛されていきます。 カスタードクリームと砂糖漬けのサクランボがのっているのは、スフォリアテッラ・サンタ・ローサと呼ばれています。 現在はデラックスなホテルに生まれかわったサンタ・ローサ修道院。すごいところに作ったもんだ。 ・・・というワケで、ナポリを代表する2つの銘菓、どちらもナポリ生まれではなかったのでした。ちゃんちゃん。 でも、そんなストーリーもちょっとしたロマンです。ぜひ味わってみてください。甘いけどね。 Yumi www.zenzeronline.it にほんブログ村
by zenzeronline
| 2015-11-01 21:00
| ナポリから
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